【ご報告】第11回YNU日本語スピーチ大会
• 第11回YNU日本語スピーチ大会
スピーチ大会の発表資料・動画はこちらでご覧いただけます。
http://www.isc.ynu.ac.jp/about/report/speech/2021/presentation
2021年12月14日(火)に第11回YNU日本語スピーチ大会がオンラインで開催されました。
今年度のテーマは「私の未来を描く」で、各国からの留学生それぞれが自分たちの描く未来を日本語で伝えました。
今回は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、出場者がZoomを通してスピーチを行い、審査員が図書館メディアホールで視聴するというリアルタイム形式で行いました。
また、当日のスピーチ動画をYouTubeで公開し、海外在住の方々を含む学内外の多くの方にご視聴いただき、留学生たちへの暖かい応援のメッセージも多数お寄せいただきました。
スピーチ大会には今年度もたくさんの応募があり、留学生9名の出場が決定しました。 出場者は、日本語日本文化研修留学生や学部生、大学院生とさまざまな身分の留学生で、出身は、ブラジル、タイ、フィリピン、中国、韓国、ロシアでした。
出場者の持ち時間は4分間で、自分たちの未来について、熱い思いを日本語で語ってくれました。 昨年度に続き、直接聴衆と場を共有することはできませんでしたが、スピーチ動画配信時に設けた留学生への応援メッセージリンクを通して、 視聴者から多数の感想や励ましのメッセージが寄せられ、留学生と学内外の方々の交流にもつながりました。
スピーチの審査は内容、表現力、日本語力の三点について行われ、その合計点をもとに各賞が選ばれ、図書館メディアホールにて表彰式を行いました。 昨年度はオンラインによる表彰式でしたが、今年度は受賞者のうち、学内で参加できた出場者には、対面で表彰式に参加してもらいました。 表彰式では、最優秀賞受賞者には賞状とトロフィーが、優秀賞受賞者には賞状が贈られました。 また、読売新聞社からは読売新聞社賞の贈呈があり、読売新聞東京本社横浜支局長の稲葉洋文様より賞状と盾が贈られました。 その他にも「国際理解:国際交流における日本語の役割」クラスの受講生が選ぶ学生審査員特別賞が選出され、賞状の授与が行われました。 さらに、今年度も2020年度の大会に続き、コロナ禍における留学生支援の一環として、国際戦略推進機構所属の教員に寄付を募り、出場者に賞金・ギフトカードが贈られました。 審査員から受賞者へのスピーチの講評や受賞できなかった留学生への励ましのメッセージをいただくなど、心温まる表彰式となりました。
当日の様子は読売新聞にて(2021年12月15日付)紹介されました。
•「国際理解:国際交流における日本語の役割」クラスとの連携
YNU日本語スピーチ大会は、2014年度から全学教育科目である 「国際理解:国際交流における日本語の役割」と連携して実施されています。 この試みは、日本語スピーチ大会開催に向け、 日本人学生と留学生が協力しあうことで国際交流の機会を促進するという目的で進められています。
2021年度秋学期の「国際理解:国際交流における日本語の役割」はビデオ会議システムZoomを使って、遠隔リアルタイムの形式で開講されました。 受講生は11名と少人数でしたが、どの学生も積極的にスピーチ大会の準備に携わりました。一番重要な役割は出場者のスピーチ原稿のチェックと発表の練習の支援でした。 受講生と出場者が1対1のペア、または受講生2名に対して出場者1名という組み合わせでZoom等を使って活動をしました。 活動を通して初めて留学生の日本語を知ることとなった学生も多く、数多くの発見や驚きがあったようです。 その他にも、受講生にはサポートを担当した留学生を紹介する動画を作ってもらい、出場者の紹介のために使用しました。 スピーチ大会当日は、会場で留学生のスピーチを見守ることができました。 ほとんどの活動がオンラインとなりましたが、留学生とやりとりできたことは受講生にとっていい刺激になっていたことが授業アンケートの結果などからわかりました。
第11回YNU日本語スピーチ大会はコロナ禍のなかでも頑張っている留学生たちから 私たちへの励ましともいえるメッセージが確実にはっきりと伝わった大会になったと思います。 留学生たちからたくさんのことを学び気づかされるとても良い機会だったのではないかと思います。
各方面からのサポートをいただき、無事開催できたことを大変喜ばしく思っております。 関係者のみなさまありがとうございました。日本語スピーチ大会が本学留学生の活動の活性化につながるよう、 今後もYNU日本語スピーチ大会を企画運営したいと思います。
文責 金蘭美
(国際戦略推進機構 基盤教育部門 日本語教育部)
出場者(敬称略)
出場者たちの発表資料はこちらからご覧いただけます。
【登壇留学生】(当日スピーチ順)
1.マツナガ・タケオ 「想像がつかない未来」
日本語・日本文化研修プログラム/ブラジル
2.マグスンボル・フランシス・オーウェン 「陰気で不明な道へ」
YCCSプログラム/フィリピン
3.ラチコヴスカヤ・アナスタシア 「評論家を目指す」
国際教育センター日本語研修コース/ロシア
4.キム・ゴンフェ 「危機から拾った夢」
理工学部/韓国
5.カク・キコウ 「私の未来図構想」
都市科学部/中国
6.フウ・カヨウ 「私の未来を描く〜偉い人じゃなくてもいい〜」
都市科学部/中国
7.ヨウ・ウビ 「未来即ち現在」
都市イノベーション学府/中国
8.クラチャト・ボリブンナンクン 「先生の魔法」
都市イノベーション学府/タイ
9.チョ・ソヨン 「私の描く未来日記」
経営学部/韓国
審査員(敬称略)
【学外】
稲葉洋文 読売新聞社東京本社 横浜支局長
中根卓 独立行政法人国際協力機構 横浜センター所長
【学内】
椛島洋美 国際戦略推進機構長
徐浩原 国際戦略推進機構企画推進部門長
坂本奈美 学務部学生支援課長
笹島菜々子 国際理解科目受講生代表
受賞者(敬称略)
【最優秀賞】 チョ・ソヨン 「私の描く未来日記」
経営学部/韓国
【読売新聞社賞】 クラチャト・ボリブンナンクン 「先生の魔法」
都市イノベーション学府/タイ
【優秀賞】 ヨウ・ウビ 「未来即ち現在」
都市イノベーション学府/中国
【学生審査員特別賞】カク・キコウ 「私の未来図構想」
都市科学部/中国
受賞者の声
• チョ・ソヨン(最優秀賞/経営学部・韓国)
コロナ禍で大変な時期ですが、こういったスピーチ大会に参加して本当によかったと思います。 スピーチ大会は初めてでしたので、こんなに大きな賞をもらうとは考えませんでした。本当にうれしく思っています。 特に、サポーターさんと、日本語先生の方々に優しくゆっくり説明してもらって、難しいことは一つもありませんでした。 自分が知らない単語や表現、アクセントまで教えてもらって、まるで日本語の授業を受けた感じです。 日本という美しい国で楽しい留学生活ができて、心から感謝しています。これからも、自分の夢に向かって進みながら、日本で活躍したいと思います。ありがとうございました!
• ヨウ・ウビ(優秀賞/都市イノベーション学府 ・中国)
今後も日本での留学生活を続けていきますが、このコンテストに参加したことは、留学後も(自らの人生において)必ず印象に残るであろう大きな出来事であったと確信しています。 とても感謝しています。自分の成長のためには『何でもやってみよう』という貪欲な挑戦心が重要なのだと改めて感じました。 コンテストが開始される前から多くの友人や先生方に期待していただき、コンテスト後にも多くの方から認めていただきました。 いろんな方から励ましの言葉をいただいたことで、私を信じて応援してくれる人がいると実感でき、とても嬉しかったです。 自分の可能性を信じ、自分に自信を持つ、結果に関わらず、その期待に応えられるようにこれからも努力し続けたいと思います。ありがとうございました。
• クラチャト・ボリブンナンクン(読売新聞社賞/都市イノベーション学府・タイ)
私が今回のYNU日本語スピーチ大会に参加したのは、私の卒業前の最後の機会だったからです。 それで、私は先生になる夢だけでなく、全ての日本人とタイ人の先生が私の可能性を広げてくれたことによって、原稿を書きました。 サポーターに一生懸命に原稿と言葉のイントネーションを直して貰ったことによって、私のスピーチは上手になりました。 読売新聞社賞を受賞できたことによっては、国際教育センターで私に日本語を最初から今まで教えてくれた先生とサポーターに感謝いたします。 さらに、私にとっての1番の成功は、受賞したことで、先生達に自分の心の底からのメッセージを伝えることができたことです。
• カク・キコウ(学生審査員特別賞/都市科学部・中国)
YNU大11回日本語スピーチ大会に参加できて、大変貴重な経験になりました。 受賞正直なところ、私たちのような未熟な者が、このような栄えある表彰を受けるなど、まったく意外なことでした。 私たち以外にも、多くの先輩、後輩たちが一生懸命に努力されておられることを、私どもは十分存じ上げております。 今回、たまたま私たちは実績をあげることができましたが、これは本当に運に助けられただけでありまして、先輩や後輩の皆さんのご助力があったればこそであります。 今回の大会の中で次第に自分の知識不足、考え不足を感じ、語学力、教養知識を向上させることと世の中や周囲に流されないようにと、自分を見つめ直すことができました。 これからもっと頑張ります。今後ともご指導のほど、よろしくお願いいたします。