2019年度 記念文集

陳 巧妍

陳 巧妍 チン コウケン

「この一学期の留学生活が終わったら私はきっと悲しくて友達と一緒に大泣きしちゃうだろう」 と2019年の夏に留学説明会を聞くために学校へ行った。私は説明会の途中で、 先生の言うことから注意を逸らした。来日して、思ったより素晴らしい日々を送り、思ったより素敵な人々に出会い、 そして思ったよりもずっと激しい沈みに遭いました。すべての見通しが狂った理由はたった一つ 「新型ウイルスー武漢肺炎」でした。静かに部屋にいれば、 2020年の春学期もきっと日本で無事に居られるでしょうと思いましたが、 そんな夢も壊されまして台湾に戻りました。ですが、いよいよ留学生活が終わると告げた別れの日になっても、 なに一つの涙もなかった。悲しみよりも、悔しさと満たされていない気持ちがいっぱいで、 私は空っぽな空港を見て思いました。「日本、必ず戻ってくるから待ってて!」と思いました。

日本で半年以上頑張ったことはただの思い出ではなくて、 私の経験であり、未来に繋ぐ力です。そんな大切な能力を得たのは日本で出会った先生達と友達のおかげです。 コロナでみんなの予定がめちゃくちゃで落ち込んでいるかもしれませんが、 今遭ったこともいつか力になれると信じて一緒に戦いましょう。そして、いつかまた日本で。

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